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KPI設計・フレーム2026-07-07

KGI・KPI・KDIの違いとは?3層構造で目標を「行動」まで落とし込む方法

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KPIを「測るだけ」から「動かす」に変えるためのフレームワーク全体像を15ページにまとめた資料です。

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著者:岩田圭弘(Exgrowth株式会社 代表)

はじめに:KPIを設定したのに、なぜ現場は動かないのか

「今期の目標はKPIで管理しています」——そう言いながらも、月末に数字を見て「なぜ達成できなかったのか」を繰り返しているチームは少なくありません。

私がKPIコンサルタントとして50社以上の支援をしてきた中で気づいたのは、KPIが形骸化する根本原因の多くは「設定したKPIが行動に変換されていないこと」です。目標は掲げた。指標も決めた。でも現場のメンバーは「で、今日何をすればいい?」という状態のまま——。

この記事では、KGI・KPI・KDIという3層構造を使って、目標を「今週の具体的な行動」まで落とし込む方法を解説します。


KGI・KPI・KDIとは何か

KGI・KPI・KDIの3層構造
KGI・KPI・KDIの3層構造

KGI(Key Goal Indicator):最終目標の「旗」

KGIは最終的なゴールを示す指標です。「今期の売上1億円」「年間新規顧客100社」のように、達成したい最終結果を数字で表したものです。

KGIの本質は「何のために頑張るか」を示す旗であること。そしてコントロールできない遅行指標であることも重要です。売上はコントロールできません。コントロールできるのは、売上につながる行動や活動量です。KGIだけを掲げてもチームは動けない——この認識が出発点です。

KPI(Key Performance Indicator):プロセスの「中間指標」

KPIはKGIに至るための中間指標です。「新規商談件数」「提案書の提出数」「成約率」など、KGIの手前にある複数のプロセス指標がKPIに当たります。

ここで多くの会社がやってしまう失敗があります。それは「KPIを5個も10個も設定してしまうこと」です。KPIは複数あって当然ですが、今期最優先で動かすKPIを1つ選ぶことが重要です。これを「Primary KPI(ボトルネックKPI)」と呼んでいます。

KDI(Key Do Indicator):行動の「今週の数字」

KDIはKey Do Indicator——「何をするか」の指標です。

Primary KPIを動かすための具体的な行動量を数値化したものがKDIです。「今週、架電を50件する」「今月、コンテンツを4本公開する」——これがKDIです。今週動かせる数字であること施策の実体であることが特徴です。


なぜKGIだけでは誰も動けないのか

KGIから逆算してKDIまで落とす
KGIから逆算してKDIまで落とす

「今期、売上を前年比120%にする」——この目標を掲げただけで動けるメンバーは、ほぼいません。

目標と行動の間に「橋」がないからです。KGIだけ掲げても誰も動けない。KDIレベルまで落として初めて「計画」になるのです。

逆算の流れはシンプルです。

階層役割指標の性質
KGI(最終目標)「何のために頑張るか」の旗売上1億円遅行指標(コントロール不可)
KPI(中間指標)KGIに至るプロセスの詰まりを測る月間新規商談50件 × 成約率10%中間指標(半コントロール)
KDI(先行・行動指標)「今週何をするか」の打ち手架電100件/LinkedIn DM 30件先行指標(コントロール可)

このようにKGI→中間KPI→先行指標(KDI)へと逆算でつなぐことで、最終目標が「今週の行動」まで一直線に落ちます。


KPIのチェーンとボトルネック

ビジネスのKPIは単独では存在しません。必ず連鎖(チェーン)しています。

たとえばBtoB営業であれば:リスト数 → 架電数 → アポ獲得率 → 提案数 → 成約率、という5つが連鎖してKGI(売上)につながります。

チェーンの強さは、最も弱いリング1つで決まります。どのKPIがボトルネックかを特定せずに「全部改善しよう」とすると、リソースが分散して全体は動きません。


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Primary KPIの選び方:インパクト×フィージビリティ

Primary KPIをインパクト×フィージビリティで選ぶ
Primary KPIをインパクト×フィージビリティで選ぶ

縦軸に「インパクト(KGIへの影響度)」、横軸に「フィージビリティ(今期の実行可能性)」を置いて、各KPIをマッピングします。

象限判断
インパクト大×実行可能性高今期集中(=Primary KPI候補)
インパクト大×実行困難中長期の取り組みとして計画
実行しやすいがインパクト小余力があればやる
インパクト小×実行困難優先度低、基本やらない

KPIは「全部やる」ではなく「インパクト×フィージビリティで選んだ1つに集中する」——この原則が、KPI運用を形骸化させないための核心です。


実践:3層に落とし込む3ステップ

ステップ①:ボトルネックを特定する

KGIから逆算してKPIチェーンを書き出し、Primary KPIを1つだけ選ぶ。

ステップ②:Primary KPIをチームに宣言する

「今期はここに集中する」とチームに明示する。言語化・宣言しないとチームは動きません。

ステップ③:KDIに落とす

Primary KPIを動かすために、今週何をするかをKDIとして設定する。「今週動かせる数字」であることが条件です。


よくある質問(FAQ)

Q1. KPIとKDIの違いは何ですか?

KPIはKGIに至る中間指標(例:新規商談件数、成約率)で、多くは結果寄りでコントロールしにくい数字です。一方KDIは「今週架電を50件する」のように、自分たちが直接コントロールできる行動量の指標です。KPIを動かす“打ち手”がKDIだと理解すると使い分けやすくなります。

Q2. Primary KPIは1つに絞らないといけませんか?

KPI自体は複数あって構いません。ただし今期最優先で動かすPrimary KPI(ボトルネックKPI)は1つに絞ることを推奨します。全部を同時に追うとリソースが分散し、結局どれも動かないためです。

Q3. KGIをそのまま日々の管理指標にしてはいけないのですか?

KGI(売上など)はコントロールできない遅行指標です。KGIだけを毎日眺めても打ち手は決まりません。KGI→KPI→KDIへと逆算し、行動レベルまで落とすことで初めて「計画」になります。

Q4. ボトルネックはどう特定すればいいですか?

KGIから逆算してKPIチェーンを書き出し、各指標を「インパクト×フィージビリティ」でマッピングします。最も弱いリング(=全体を律速している指標)がボトルネックです。制約理論(TOC)の考え方が役立ちます。


まとめ

KGI・KPI・KDIの3層構造は、目標を「旗」から「今日の行動」まで変換するフレームワークです。KGIだけでは誰も動けません。KDIまで落として初めて、組織は動き始めます。

そしてKPIは「全部改善」ではなく「ボトルネックの1つに集中」する——この割り切りが、チームのエネルギーを正しい方向に向ける鍵です。

より体系的にKPI設計を学びたい方は、以下の関連記事もあわせてご覧ください。


本記事は、50社以上の成長支援を手がけるKPIコンサル・岩田圭弘が執筆しました。

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